【Go to Italy ~旅する食するイタリア~】
ご訪問ありがとうございます。
イタリア旅のおすすめと美味しいものナビゲーションを
させていただいております、イタリア美食旅ライターのEtsukoです♡
*記事内の写真と文章の転用と禁じます。
今回は、日本ではまだ珍しい北東イタリア・フリウリ郷土料理専門のレストランをご紹介させていただきます。
イタリア北東部、国境のフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州と聞いて、それはどこ?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。イタリア北東部で、隣はオーストリア、スロベニアで国境に面した州です。州の名前に「ヴェネツィア」と入っていますが、フリウリにヴェネツィアはありません。ヴェネツィアは隣のヴェネト州の州都です。
古代ローマ時代はユリウス・カエサルがこの地域の総督として就任していました。1861年イタリア王国統一の際に、フリウリはまだオーストリア・ハンガリー帝国の統治下にあり、まだイタリアではありませんでした。旧ユーゴスラビアとの国境が解決したのは1975年でした。
オーストリアの影響を色濃く残した料理は、メニューを見ただけでは、名前からどんな料理なのか想像つかないものもあります。
ミラノ、ローマ、トスカーナ、といわゆるイメージするイタリア料理とはまるで異なる文化圏。砂糖、チョコレートをドルチェではなく料理に使うなど、調理法も斬新に感じますが、この調理法が個性的なフリウリのワインと非常によく合うのです。
フリウリ郷土料理を存分に味わえる、神楽坂「NODO」へ
東京・神楽坂にある「NODO」は、日本ではまだ珍しいフリウリ料理レストラン。
イタリア料理店が連なる神楽坂の中で住宅街に近い、とても静かなロケーションにあります。
一軒家を丸ごと改装してのレストランです。
店内は木柱を残したリメイクで、落ち着いた雰囲気。
食事の始まりは、泡で始めたい。ということで、スプマンテを選びました。
・ZAGO(prosecco Sur Life)ザゴ、プロセッコ シュール リー
フリウリ州産 ブドウはグレラ種
・MEINKLANG(PEt Nat)マインクラング、ペット ナット
オーストリア産 ブドウはハーシュレペリュ主体のユファルク種
枝豆と新玉ねぎのクリームでふんわりと
まずは、付きだしに枝豆と新玉ねぎのクリームとパン。
新玉ねぎの甘さと枝豆のフレッシュさが絡み合うふんわりとしたクリーム。
フリウリは4つの県で構成されており、料理の中心と言われているのはカルニア地方。生ハムのサン・ダニエーレが有名なエリアです。
料理をオーダーしようと、
アンティパスト(前菜)、プリモ、セコンドが書かれたボードのメニューを見ただけでは料理の想像つかず。なぜなら通常イタリア語では使わないJがメニュー名にあったり、語尾がSで終わったり。料理名からオーストリアの影響を色濃く感じます。
シェフが料理を詳しく説明してくださり、前菜からセコンドまでそれぞれの料理イメージがつき、食材から既に美味しそうでオーダー。期待が高まります。
北イタリアの名物ポレンタ、モンタージオがリッチで味わい深い
北イタリアでは、とうもろこしの粉をとかして練ったポレンタがよく食べられています。フリウリも同様に、ポレンタが食べられています。
前菜にオーダーした、「軽く燻製した鰹と姫トウキビのタルタル」は、
下に焼いたポレンタ、上には鰹のタルタルが乗っていました。
ポレンタは、水でトウモロコシの粉を溶いてつくりますが、
NODOでは牛乳で溶いて混ぜているとのこと。ミルク感でリッチな味わいのポレンタに仕上がっています。
燻製した鰹と、トウキビのシャキシャキした食感が新鮮な味わいです。
続いて、チーズのモンタージオを使ったオリジナルのカヌレ。
とてもゴージャスな味わいで、お店のスペシャルになっているのが納得の一品です。
モンタージオはフリウリの名産チーズで起源は12世紀、修道院で作られたのが始まりと言われています。牛乳のハードタイプのチーズです。
モンタージオをたっぷり使って、外側はカリカリ、中はトローリ!
下の白いクリームは、生クリームとモンタージオを混ぜたソース。クリームに付けて食べると、濃厚でミルクとチーズの美味しさを最大限にまで引き出し、まるで夢心地!
フリウリ白の深い味わい「グラヴネル」
フリウリは、「白ワインの聖地」と言われるだけあって、香り、味わい、色とかなり個性的な白。州内の地形が山に面し、海に面し、岩盤質がありと複雑であるテロワールからのワイン造り。
単体で飲むと、紹興酒に近いものを感じるものもありクセが強いですが、しかし、フリウリ料理に合わせると、あら不思議。非常に合うのです。そして他の地域の白と併せて食事すると物足りなく感じるほど。
これが、土地の料理とワインのマリアージュ、コンビネーションの良さを納得する瞬間。
シェフおすすめのGRAVNER(グラブネル)をいただきました。
琥珀色でリッチな味わい、アプリコットのような香りをしつつじっくり深みを感じさせてくれます。
スロヴェニア国境近くのワイナリーで、1901年から続いています。
ワイングラスとしてはめずらしい形のこのグラスは、ワイン作り手のヨスコ・グラヴネル氏が自らオーダーして、ワインの香りがわかるように丸い専用グラスを作ってもらったのだそう。
名物パスタ「チャルソンス」はチョコレートソースかけ
プリモでお願いした「cjalsons」の名前を見て、最初は料理のイメージがつかないのが面白いところでもあります。イタリア語では通常使わないjがメニューに入っているし、sで終わっているし。
チャルソンスは、フリウリの伝統的な詰め物パスタで、中身はほうれん草とじゃがいも。チョコレートソースがかかっていて、まるでお菓子のよう。砂糖、シナモンも入っていますが、食べるとやはりプリモ・ピアット。甘いけれどもやはり食事パスタです。チョコレートソースがパスタに違和感がないのです。
(貴族ソースと言われています)
白くカールされているトッピングは、燻製リコッタチーズを削ったもの。
通常リコッタチーズは、長持ちしないフレッシュタイプ。
フリウリでは保存の効かないものは、スモークして保存するのだそう。(リコッタの塩が少ないのでスモークできる)
オーストリア産の赤ワイン。
これは、一口飲むと「あれ?あれ?」正体がわからない。わからなさが楽しい。
フレッシュで果実味を感じて、飲み心地もよくて。だけど「あなたは誰?」
ぜひ、飲んでみてください!
メインに豚フィレのミルク煮
豚フィレ肉をベーコンで巻き上げ、ミルクで煮付けた一品。
専用のナイフでカットしていただきます。
切り口がきれいなピンク色になっていることに注目。
下にはオクラとミョウガのフリッタータ(玉子焼き)
名前だけでは想像できない、ドルチェ「リゴヤンチ」
食事の締めくくりはドルチェ。
ジェラート、シャーベットもありますが、フリウリのドルチェ「リゴヤンチ」をオーダー。
やはり名前からは一体どんなドルチェなのか想像できません。それもそのはず「リゴヤンチ」は人の名前だったのです。シェフが説明してくださいました。
バイオリンが上手いジプシーのリゴヤンチが、恋した女性に作ったドルチェで、自分の名前を付けて捧げたのだそうです。
そんな話を聞いたら、ぜひとも食べてみたくなりませんか?
果たしてその恋は実ったのか?までは聞きそびれましたが、チョコクリーム・チョコムース・チョコスポンジで構成されたチョコレートケーキです。
程よい甘さと軽めなスポンジです。
付き出しからワイン、ドルチェまで、
NODOで、フリウリ郷土料理の魅力を存分に味わってくださいね!
ご予約されての来店がおすすめです。
神楽坂NODOの基本情報
住所:東京都新宿区袋町3番
電話番号:03-6228-1149
最寄駅:東京メトロ東西線「神楽坂」、大江戸線「牛込神楽坂」
HP:https://www.facebook.com/NODO-1724451314244284/
★BRUTUS(ブルータス) No.893「新・日本のイタリアン。」
マガジンハウス 680円
==========================================
下記サイトにてイタリア国内の旅記事を書かせていただいております。
あわせてご覧くださいませ。
★LINEトラベルjp・ナビゲーター
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/1026/
選りすぐりのイタリア満喫スポット、お土産、郷土料理、ワイナリー、
チーズ工場、アグリツーリズモ等をご紹介中!
★Italia Press-Blogにて【理由はなくてもイタリアが好き♡】
http://etsuko-ciao.italia-giappone.link/
ガイドブックにはないイタリアの穴場な町をご紹介しています。
★Facebookページ【Go to Italy 旅する食するイタリア】
https://www.facebook.com/gotoitaly2017/
より身近なイタリア情報を写真、動画で日々更新中
Booking.com(ご紹介特典)お一人様一回限りのスペシャル!
https://www.booking.com/s/50_8/photoy84
上記のご紹介URLより予約&宿泊いただきますと、2,000円相当の特典がございます。
直接Booking.comのサイトで予約しても2000円特典は付きませんので、
よろしければ上記ご紹介URLをご利用下さいませ